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BRAHMAN/ブラフマン『THE THIRD ANTINOMY』

LIVE&DOCUMENTS DVD「THE THIRD ANTINOMY」LIVE&DOCUMENTS DVD「THE THIRD ANTINOMY」

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 11月に発売したブラフマンのDVD『THE THIRD ANTINOMY』は、全国41ヵ所を巡った“アンチノミーツアー”を克明に追ったドキュメンタリーだ。全体的にシリアスで重苦しい内容で、冒頭から、幕を下げるタイミングを間違え、ライヴが失敗に終わるシーンから始まる。ツアー中、ベースのマコトが、機材に頭をぶつけて救急車に運ばれたり、ボーカルのトシローは、喉がつぶれて血を出すなど、あらゆる災難がバンドに襲い掛かってくる。だが彼らはけっして逃げない。失敗に終わったライヴを謙虚に受け止め、怪我人がでる過酷な状況でも、誰一人リタイアすることなくツアーを続けていく。  ハイスタに代表されるエアジャム世代と呼ばれ、若者に絶大な支持を得ているブラフマン。その彼らの音楽性を形容する言葉は“静と動”。静の字はアジアンティックな繊細なメロディーだが、動の字は紛れもなくハードコアサウンドからの影響だ。だがそのサウンドは従来のハードコアからすれば異端だ。しかも売れている事実もあって、従来のハードコアファンからは、アイドルバンドと思われ敬遠されがちである。だが100人規模の小さなライヴハウスでも、けっして手を抜くことなく、全身全霊を傾けたパフォーマンスで、極限までに研ぎ澄まされた演奏をしている。毎回楽屋や路上で倒れ、完全燃焼している彼らの姿や、小さなライヴハウスへの異常なこだわり、困難に立ち向かっていくバンドスタンスでも分かるとおり、まさしくハードコアそのものなのだ。どんな試練にも立ち向かい、プライドの高さゆえ隠したくなるような恥ずかしい自分をさらけ出し、困難や弱い自分と逃げず向き合っていく。それこそブラフマンが掲げるハードコア精神といえるだろう。その信念が、彼らをすさまじいライヴへと駆り立て、緊迫した雰囲気を作り出している要因なのだ。  DVDのなかでトシローが「バンドで鳴らしたいのは音ではなく生き様」や「楽なほうと苦しいほうの道が二つあったら、苦しいほうに意味がある。そこから得られるものが大きいから」と、発言していた。その言葉どおり、彼らは修行僧のように、ただひたすら高みを目指している。苦難を乗り越えた先にある最良の瞬間を目指して。彼らはまだ目指している境地には達していないようだ。

      バンドホームページ

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