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ファイアーワークス『ウィー・アー・エヴリホエアー』 

We Are EverywhereWe Are Everywhere
Fireworks

Triple Crown 2008-10-21
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   デトロイトのメロディックパンクバンドのデビュー作。ニュー・ファンド・グローリーのチャドがプロデュースしたためなのか、シンプルで野太いギターコードに、断片的なメロディーが絡む展開。ニュー・ファウンド・グローリーのようなギターサウンドだ。だが、100メートルを全速で駆け抜けるような勢いとスピードに、ギターのメロディーが青春の汗のような輝きを放つサウンドは、このバンドならではの魅力がある。タイトルが示すように自分の内面をテーマに歌っているようだ。とはいってもくよくよと悩んでなんかいない。外へ向かって勇気を振り絞るような、ガッツに満ちている。明るく元気な気持ちになれる作品だ。

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THE MORNING LIGHT

The Morning LightThe Morning Light
ザ・モーニング・ライト

インディーズ・メーカー 2008-12-10
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 ピアノエモバンドの08年に発売された初のフルアルバム。前EPのパワーポップ路線からピアノエモに変わった。ピアノエモといえば、ギターレスのベンフォールズから始まり、サムシングコーポレートで一躍メジャーになった音楽。その後ウェイキング・アッシュランドの出現によって、似たようなサウンド形態のバンドが雨後の竹の子のように大量発生した。この作品もその体系を受け継ぎ、ピアノの使い方はウェイキング・アッシュランドからの影響を感じる。そこに70年から80年代のアメリカンポップスの歌唱法やギターメロディーをふんだんに取り入れた。アクの強い個性やインパクトに欠ける作品だが、でもなんだろう、心の琴線に触れるサウンドは。触れたら崩れそうなほど、もろく優しい歌声のボーカルや、ヨーロッパの木造家具を想起させるアンティークな匂いとノスタルジーを感じるアコースティックの音。龍宮城でゆったりくつろいでいるようなアジアンテイストのメロディー。そこには桃源郷のような癒しがあり、傷口を慰めてくれるようなやさしさがある。窓から一筋の光が立ち込める木漏れ日のような、さわやかさも満ちている。朝日のような明るさとさわやかさも健在で、さらに癒しが加わった。悲しみのかけらもないポジティヴさが最高の作品だ。

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ザ モーニング ライト『ザ・サウンド・オブ・ラヴEP』

The Sounds of Love EPThe Sounds of Love EP
Morning Light

Fearless 2008-03-04
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 個人的にはこの手のバンドは好きだ。軽やかなアコースティックギターと爽やかなキーボードが絡むパワーポップ。そのバンド名のように、朝日が若葉を生い茂った木々にキラキラと反射するように輝いていて、若さとみずみずしさにあふれている。迷いや悲しみのかけらもない。あるのは向こう見ずに進んでいく若さと未来への希望。純粋で透き通っている。ペンシルヴァニア出身のピアノエモバンドのデビューEPは、そんなジュンな気持を取り戻させてくれる作品だ。サウンド路線で言えば、オールアメリカンリジェクツやボーイズライクガールの1枚目に似ているが、手拍子で合わせたくなるリズムが、このバンドの特徴といえるだろう。まさに青春の応援歌だ。

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METRO STATION

メトロ・ステーション(期間生産限定盤)メトロ・ステーション(期間生産限定盤)
メトロ・ステーション

SMJ 2009-05-27
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  まるで暗く薄汚れたクラブで、秘密の仮装パーティーをしているような背徳感。メロディーの心地よさにトリップする音の快楽。いま流行のダンスエモのデビュー作。2年の歳月を要して人気が上がり、ようやく日本盤化。去年話題になったCASH CASHはファンクよりのアプローチだったが、METRO STATIONは、90年代のユーロビートなどを取り入れている。アジアンティックで神秘的なメロディーのシンセや、理性を吹き飛ばすようなダンスビートのドラム、リヴァーヴのかかった妖艶なボーカルなど、怪しげな雰囲気が満載。デビューも早く、ダンスエモのなかでは先駆者的な存在。ここまでくると、もうロックサウンドではないですね。

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LUNAR FICTION『ダズ・エニバディ・リメンバー・ラフター』

Does Anybody Remember Laughter?Does Anybody Remember Laughter?
ルナ・フィクション

VECCA RECORDS 2009-03-04
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 カルフォルニア出身のディスコエモバンドのデビュー作。このジャンルのバンドって、ユーロビートやダフトパンクのようなテクノが多いのだけど、彼らは80年代のファンクとエモを融合している。しかもロックギターのファンクではなくて、ラッパズボンでラブ&ピースの鉢巻を巻いたアフロヘアーの黒人が、くねくね踊るようなハウスよりのファンク。だからピコピコ機械的な音がなっているデジタル音より、擦り切れたテープのようなブイブイいうアナログ的な低音が主体。まるで志村ケンのヒゲダンスをイメージとさせるサウンドだ。低音がアクセントになっているため、明るくはじけて踊るというよりも、暗闇で目をつぶりながらリズムに合わせるように、しっとりとしている。それでいて、どこかコミカル。低音をアゲるギターのシャワーも心地よい。

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RANCID『LET THE DOMINOES FALL』

レット・ザ・ドミノズ・フォール(初回生産限定盤)(DVD付)レット・ザ・ドミノズ・フォール(初回生産限定盤)(DVD付)
ランシド

SMJ 2009-06-03
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 ん~。枯れた円熟味というか、妙にユルユルになってしまった印象を受ける。じつに6年ぶりとなる7作目は、カリプソとかカントリーなどの新機軸を見せながらも、いつものランシド節は健在。クラッシュやラモーンズを下地にした初期パンクに変わりはない。変わったところといえば、ウクレレっぽいギターの、極端にミニマムな曲などがある。そこでは、南の島の穏やかな夕暮れ時を連想させ、日が暮れ一日が終わる寂しさと、さざ波が砂浜をひっそりとぬらす、のどかな雰囲気が漂っている。

 でもランシドって、パンクスの格好をした労働者階級特有の、育ちの悪さからくる情念が魅力ではなかったのか。たとえばハードコアを基調とした2ndや5stでは、荒くれた不良の匂いがガンガンに漂っているし、スカを推し進めた3rdや4stでは、貧しい黒人たちへのリスペクトやシンパシーが感じられた。嬉しさや悲しさ楽しさといった感情がスパークし、激しいエナジーを飛び散らせていた前作までと比べると、今回はやけに丸くなった印象を受ける。だが、けっして悪い作品ではない。富裕層や体制側には中指を立てているし、媚びていない。いい意味でチープな録音で、味わい深いギターの音色を出している。ただ今回、癒しやまったりした方向に向かっただけだ。その時々のリアルな精神性が反映されている。そういった意味では、純朴で素直な人たちなんだろうな。

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