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ケント『THE HJӒRTA&SMӒRTA EP』

The Hjarta and SmartaThe Hjarta and Smarta
Kent

BMG International 2005-12-20
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 西欧クリスチャン世界の独特な美しさを表現したと思われる05年発表の5曲入りEP。オーロラのように暗い夜空に音が滲み出すシンセの音から、水底から気泡がポコポコとわきでるような浮遊感あるギターのメロディー、子供が合唱する聖歌隊のコーラスなど、どれをとっても清らかで、心を洗われるような純真さに満ちている。

 前作は孤立した孤独や喪失といったコンセプトになっているように思われた。それと比べると、今作では明らかに再生や開放といった方向に向かっている。まるで荒んでいた心を神の教えを信じることによって、清らかさややさしさを取り戻した感じだ。違った角度から捉えるなら、今までの殻に閉じこもって孤独になっていた自分の心を改悛したことによって、他人に心を開いたともいえる。サウンド的にも今までとは明らかに違った美しさを追求している。また違った個性がある作品だ。

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ケント『DU&JAG DÖDEN』

Du & Jag DödenDu & Jag Döden
Kent

BMG International 2005-05-31
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 前作の延長上にあるサウンドの05年発表の7作目。マイナーコードを主体としたギターや、教会の鐘の音やピアノの単音で構築されたメロディーなど、ケントにしかありえない独特なサウンドは今作も健在。それにしても今作では、何かを喪失したような空虚さに満ちた曲が目立つ。素朴なアコースティックギターで寂しげな静謐を爪弾くメロディーの曲からは、まるで世界のどこともつながっていないような孤立した孤独を感じる。誰にも理解されず、本当の気持ちを打ち明ける友達もいないような類の孤独。しかもそこには起き上がっていくような強さがない。落ち込んで憂鬱になるような人間の弱さが漂っている。

 でも最後の2曲に曇り空が晴れるような曲がある。そこには悩みが解決し希望の灯りが差し込めるような明るさがある。それが唯一の救いか。

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