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DASHBOARD CONFESSIONAL『A MARK,A MISSION,A BRAND,A SCAR』

マーク、ア・ミッション、ア・ブランド、ア・スカーマーク、ア・ミッション、ア・ブランド、ア・スカー
ダッシュボード・コンフェッショナル

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 ロックサウンドへ変貌を遂げた03年発表の3枚目。やはり前作の『MTVアンプラグド2.0』がひとつの集大成的な作品になったのだろう。ここではいままでとは違ったサウンドを展開している。

 エレキギターを使用した大衆的なアメリカンロックな曲から、アメリカ民謡のアコースティックな曲、ソニックユースやサニーディ・リアル・エステイト路線のエモなど、いままでになくヴァラエティーが豊富だ。

 今作ではギターアレンジに対するこだわりがすごい。当時流行っていたエモの音粒が弾けるようなギターフレーズから、ループするアコースティックのフレーズ、甘酸っぱい気持ちと悲しさを表現したエレキギターのメロディーなど、似通ったフレーズがひとつもない。そのあたりに、几帳面で音に対するこだわりを持つクリスギャラハーの性格が窺える。

 たしかにメロディーや違ったジャンルの曲に対する異常にこだわった作品ではあるが、けっして違和感がない。その理由はボーカルの圧倒的な存在感だろう。いうならボーカルの歌心と歌詞で観客を自分の世界に引き込んでいくタイプのアーティストなのだ。

 だからなのか、アメリカではゴールドディスクを獲得し、2万人規模の観客動員を誇るほど絶大な人気を得ているのに、日本では、当初2日間予定されていた初公演ライヴが1日に短縮され、いまひとつ盛り上がりにかけているようだ。日本ではやはり、言語の違いがあり、アメリカ国民特有の彼らの恋愛観に、なかなか共感することが出来ないのだろう。

 だが個人的には思い入れの強い作品だ。これを聴いた当時、ぼくは恋愛のトラブルを抱えていた。とくに“ラピット・ホープ・ロス”と“アズ・ラヴァーズ・ゴー”では、女の子にフラれたあとの強がりや、フッた彼女に対する思いやりや優しさを知ることが出来た。受けた傷から、這いやがろうとする力強さをぼくは獲得したのだ。これを聴いてぼくは、どれだけ慰めてもらったことか。いまだに聴くと当時の甘酸っぱい記憶を生々しく思い出す。そういった意味ではぼくの貴重な経験を、みごとに封じ込めた作品なのだ。

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