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QUICKSAND

QuicksandQuicksand
Quicksand

Revelation 1994-04-01
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元ゴリラビスケットのギター、ウォルターを中心に結成され、90年に発表された4曲入りのEPでデビュー作。ポジティヴなハードコアを展開していたゴリラビスケッツとは違い、ここでは物静かなインテリジェンスで、重く暗いハードコアを展開している。

ストップ&ゴーなどの変拍子を使ったリズム、多様なギターフレーズ、ベースの重低音の隙間を生かした音など、ウォルターの趣味が大爆発している。このバンドは当時、独特なギターアレンジとリフで次世代のハードコアを提示した。

86年以前のアメリカンハードコアシーンは、自分のことは自分でやれといったDo It Yourselfや、愛のないSEXやドラッグ、アルコールを否定したSxE、肯定的精神姿勢をかかげたP.M.Aの精神や、ドラッグや酒を飲んで暴れるアティチュードや個性が、席巻していた時代であった。フガジだ出始めた88年頃からハードコアシーンは、重いサウンドにプラスアルファーを加えたバンドが注目される時代へと変わってきていた。

彼らもその流れの一翼を担ったバンドだ。まだこの時点では変則的なリズムに独特のギターアレンジを加えた域にとどまっているが、真骨頂が発揮されるのは次の作品から。

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FAR『at night we live』

アット・ナイト・ウィ・リヴアット・ナイト・ウィ・リヴ
ファー

ディウレコード 2010-06-02
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じつに12年ぶりとなる新作。従来のポスト・ハードコア路線から、90年代のヘヴィネスを追及したサウンドに変わった。もはやここまでくるとポスト・コアではない。だが前作の叙情性とヘヴィネスをさらに融合させ、発展、進化させた。その内容は最高傑作といえるほど、クオリティーの高い作品に仕上がっている。

 ここではハードコア特有のストレートなリフや重いグルーヴ感はない。執拗に繰り返す1コードのリフや、引きつったような音を出すギター、重くねっとりとシリアスな雰囲気を紡ぐベースなど、後期ソニックユースやコーンなどの近代ヘヴィネスからの影響が窺える。

 そして叙情性も進化させている。いままではネオサイケやスマッシュキング・パンクプキンズの影響が強かったが、ここではサーズディーなどの00年以降の美しいメロディーを参考にしている。蜃気楼のように幻想的なスライドギターや、軽やかで繊細なメロディー。自分の存在が小さく感じてしまうほど、広大に広がるギターの音。叙情性が内面の繊細さから、外の世界の美しさを表現する方向に向かっている。

 そこにはもはや孤立におびえるジョナーの弱々しい姿はない。孤独を受け入れた決意の強さに満ち、渇いた心を癒すような安らぎがある。弱さを知ったうえでの前向きな気持ちがあるからこそ、感動できるのだ。

 00年以降、メタルやパンク関係なく印象に残るギターフレーズを切り貼りするバンドが多い。たとえるなら##っぽい音とか、##と##を足した音など、そんなバンドが多くを占める。イマジネイティヴにあふれたバンドが少なくなった。そんなか、90年特有のイマジネーションにあふれたサウンドで、ロックの新しい形を提示した。もはやいままでのファーらしさこそなくなってしまったが、ほかのバンドの模倣はいっさいない。これほどオリジナルティーにあふれるサウンドを展開しているバンドは現在では珍しい。

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