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クイックサンド 『マニック・コンプレッション』

Manic CompressionManic Compression
Quicksand

Fontana Island 1995-02-28
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 ノイズギターを全面に出した95年発表の2作目。前作の穏やかで暗いサウンド比べると、ここでは荒々しいノイズに満ちたギターサウンドを展開している。当時のNYハードコアは、ヒップホップを加えたドッグ・イート・ドッグ、メタルをハードコアに加えたバイオハザード、ハードコアの荒々しさをより強固に硬質に進化させたシック・オブ・イット・オール、クリシュリナ教をハードコアに取り入れたシェルターなど、ハードコアにプラスアルファーを加え、自由度を求めたバンドがシーンを席巻していた。クイックサンドもそんなシーンに呼応し、彼らとはまた違ったアプローチからポストコアを確立している。

 彼らがこのアルバムで構築した世界観とは、ビートルズの“カム・ドゥ・ギャザー”を、ハードコアにアレンジした暗さと荒々しさ。変則的なリズムのベースやドラムと、左右に音が分かれるノイズギターや、2コード、3コードのギターの組み合わせで、病的な世界観を確立。まるで対人関係で悩んでいる精神病患者が幻覚を見るような、自省と内省にあふれている。

 それにしてもギターコードのヴァラエティーがすごい。警告音のように張り詰める音のギターや、切迫感に満ちたギターのカッティングなど、まるで映画のサウンドトラックのような音と、自らがカッコいい思うギターフレーズを、これでもかというぐらいに詰め込んでいる。ギタリスト、ウォルターの趣味が爆発している。
オリジナルティーもあるし、前作と甲乙付けがたいほどいい作品だ。なによりこのアルバムのイメージをさらに広げるMelinda Beckジャケットのアートワークがすばらしい。

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