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ザ ガスライト アンセム  『シンク オア スイム』

Sink Or SwimSink Or Swim
Gaslight Anthem

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 07年に発表されたニュージャージー出身のガスライト・アンセムのデビュー作。日本ではフォークパンクの第一人者として語られているが、実際アメリカでは、バウシング・ソウルズやアゲインスト・ミーなどと同様の、ストリートパンクに属するバンドだろう。ただしこのバンドの特徴は、上記のバンドたちと違い、カッコたるオリジナルティーを持っている。

 とくにギター。小気味よい旋律と繊細な泣きメロからは、50、60年代のブルースやオールディーズロックと、フガジなどのエモーショナルハードコアからの影響が窺える。それだけとってしまえばどこにでもあるサウンドだが、彼らの魅力はなんといってもボーカルにある。

 とくに歌い方と旋律。歌い方はまさにブルースプリングティーンそのもの。そこには労働者の純朴さと力強い男臭さを感じ取ることが出来る。それが繊細で憂いに満ちたサウンドと合い交えて、思いの丈を打ち付けるように小気味よいリズムに刻んでいる。

 彼らのサウンドは、けっしてパンクのように破壊的でもなければ攻撃的ではない。あるのは労働者が富裕層や政府に対する疑問と矛盾。<なぜ俺はこんなに一生懸命に働いているのに、貧しいのか?俺の周りはなぜ不幸に満ちているのか?>といった具合に、境遇に対して疑問をぶつけている。そして悲しみに満ちている。

 ガスライトアンセムの個性とは、労働者の心境を代弁したサウンドだ。だが彼らの特徴はそれだけではない。50、60年代のノスタルジーサウンドとブルーススプリングティーンのボーカルスタイルをパンクの荒々しさと融合したサウンドなのだ。古さと新しさが混ざったサウンドは、どこか懐かしくもいままでなかった新しいケミストリーを生み出している。カッコいいサウンドだ。

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