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THE HIGHER 『ON FIRE』

オン・ファイア(期間生産限定盤)オン・ファイア(期間生産限定盤)
ザ・ハイアー

ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル 2007-07-11
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 エピタフへ移籍し、リリースされた07年発表の2作目。前作と比べるとポップにスコーンと明るく突き抜けた。今作も前作同様にジミーイートワールドやゲット・アップ・キッズに影響を受けたエモを基盤にしている。変わったところといえば、そこにリズム系のエレクトロが加わったことか。それによって、前作から録り直した曲も、より華やかに仕上がっている。レコーディング状態がよくなり、南国ムードが漂うレゲェー調のトロピカルな曲がゆったりとしたムードを演出しているというのもあるが、エレクトロひとつで、劇的に印象が変わった。

 サウンドはエモが基盤となっているが、ほかのエモバンドのように、青春の甘酸っぱさや、やるせない想いをぶちまけるといった要素が、このバンドにはまったくない。そこにあるのは、レッドゾーンを振り切るようなハイテンションと高揚感。まるでギャンブルの時に覚える興奮や、女の子を好きになったときのドキドキ感、そういった高まる気持ちやスリルといった感情を支配している。そこにはラスベガスというギャンブルの街ならではのゴージャスさや派手な喧騒が確実に反映されている。それがこのバンドの個性といえるだろう。

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ザ・ハイヤー 『ヒステリオニック』

HistrionicsHistrionics
Higher

Fiddler Records 2005-05-03
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 05年に発表された1st。今作ではジミー・イート・ワールドやゲット・アップ・キッズなどのサウンドが基盤に、イコライザーボーカルやアコースティック、アメリカンポップスなどの要素をほんの少し加えた。まさにエモという感じで、やるせない気持ちをただ吐き出している。サウンドは、前EPと同じく相変わらず録音状態がよくない。ボーカルとサウンドのバランスの悪さが目立つ。こもった感じのするサウンドプロダクションは、暗く素朴で平素な雰囲気を醸しだしている。オリジナルティーを確立するのは、つぎの作品から。

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BAD RELIGON  『The Dissent Of Man』

ディセント・オブ・マン(初回生産限定盤)ディセント・オブ・マン(初回生産限定盤)
バッド・レリジョン

SMJ 2010-09-29
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 30周年を迎え、発表された10年発表の15作目。今作では冷たく光る刃物のような高音のメロディーが中心。前作の重く荒々しいコードギターとは真逆のサウンドだ。例えるなら『アゲインスト・ザ・グレイン』のメロディーと速さに、8ビートのロックやカントリーソングを加えた感じ。グレッグ・グラフィンのボーカルもひさびさに歌い上げている。前半はスピーディーな曲が目立つが、後半はスローなナンバーが多い。タイトで性急な緊迫感よりも、枯れた円熟味が支配している。

 邦題のタイトルは『人間の意見の相違』。ダーウィンの「人間の由来」からもじった造語だ。その意味は、人間には多数の意見があることを理解し、自分の頭で考え、正しい選択をしろと、いうことだ。少数派が支持する意見にも正しいことがあれば、多数派が賛同する意見にも誤りがある。そして多数派である保守・原理主義者の活動を精査し、間違った行動に疑問を持ち、反逆のスタンスを確立せよと、ここでは言っている。

 30年たってもなにも変わらない思想と主義。誠実で信頼できる。一定水準のクオリティーが下がることはない。安定感ある作品だ。

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バッド・レリジョン 『ニュー・マップ・オブ・ヘル』

New Maps of Hell (W/Dvd) (Dlx)New Maps of Hell (W/Dvd) (Dlx)
Bad Religion

Epitaph / Ada 2008-07-08
売り上げランキング : 17715

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 前作とはまた違った激しさのある07年発表の14作目。今作では原点である1Stの攻撃的なサウンドと、30年間培ってきた経験を合わせた。いまの経験で原点に返るという意味でタイトルが『地獄の地図の最新版』と名付けた。アルバムは鋭利なナイフのように尖ったメロディーに、ハードコアの分厚いギター。スピード感こそ遅いが、むかし懐かしい2ビートのハードコアもある。メロディーやスピード感よりも、重さと激しさを重視したハードなサウンドなのだ。

 今作では歌詞にメタファーやシンボルを使った新しい表現が加わっている。そこには聖書やギリシャ神話、ローマ神話から多くの表現を引用し、人間の本質や真理を掘り下げ見つめようとしている。ほかにはジャームスをリスペクトした曲もある。

 30年前の過去をリバイバルしたのにまったく古さを感じない。むしろ歳取って過激になっている。好感が持てる作品だ。

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BAD RELIGON  『The Empire Strikes First』

エンパイア・ストライクス・ファーストエンパイア・ストライクス・ファースト
バッド・レリジョン

ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル 2004-06-02
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 前作よりもさらにスピード感と勢いが増し、激しくなった04年発表の13枚目。ノイジーで分厚いギターサウンドと、荒々しいスピード感でヘヴィーなパンクの曲が増えた。今作は、災厄が降り掛かるような恐怖から、苦難を乗り越え、考えさせられるような、サウンドの流れがある。その内容は、キリスト・イスラム原理主義や保守政権のブッシュを、徹底的に批判。とくにテーマとして取り上げているのが、9.11以降のアメリカと、アフガニスタン、イラク戦争。ブッシュ政権がどれだけ、アメリカ国民と世界の人たちに被害を与えたのか、などについて歌っている。たとえば“ゴット・オブ・ラヴ”では、正義という名のもと、罪のない人々を殺していく、キリスト・イスラム原理主義を非難しているし、そして最後の“リブ・アゲイン”では、自爆テロについて歌っている。そこでは、自分の命を捨ててまで原理主義は大切なのか?ほかに正しい心理と選択があるはずだと問いかけている。

 結局のところ、9.11の報復をすれば、さらなるテロが起きる。憎しみがさらなる憎しみを生むという負の連鎖から抜けだせない。保守主義は、自分たちの利権や利益を守るため、戦争を起こす。もっと他人の意見を受け入れ、リベラルな考えで、戦争以外の解決方法を模索していこうと、ここでは訴えている。
 
 なお、この年にはNOFXが反ブッシュ政権を呼びかけるROCK AGAINST BUSHにも参加している。全アルバムのなかでもかなりポリティカルなメッセージが強い作品だが、ぼくは好きだ。

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BAD RELIGON  『The Process of Belief』

ザ・プロセス・オヴ・ビリーフザ・プロセス・オヴ・ビリーフ
グレッグ・グラフィン バッド・レリジョン

ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル 2002-01-23
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 バッド・レリジョン本来の勢いと衝動が戻った96年発表の12作目。今作でエピタフに復帰し、ブレッドがバンドに戻ってきた。(ただしレコーディングのみ)後述グレッグ・グラフィンは、曲作りの面でブレッドの代わりは誰も出来なかったと言っている。ブレッドのいないバッド・レリジョンに、サウンド面で限界を感じたのだ。

 そして発表された『プロセス・オブ・ビリーフ』は、原点回帰のような激しくスピーディーなサウンド。いい意味で粗くノイジーだ。新加入したドラム、ブルックス・ワッカーマンの、スピーディーで若くエネルギッシュなドラムもよい。異色なところではアラビアン風のメロディーもある。とはいっても、決してノスタルジーになっていない。そこにはグレッグが暗黒時代と捉えている3枚の音楽性も加味されており、ブレッドの個性をつなぎ合わせている。
 
 ブレッドが不在のつらい時代を乗り越え成長し、最良の時を迎えた。その想いを込めて『(信念への過程)』と名付けたという。このアルバムツアーの日本公演では、ブレッドがライヴに参加。アンコールをとばして、一曲増やしたのを覚えている。本人たちにとっては、よほど充実したライヴだったのだろう。そこには、気合の入った演奏と満足した笑顔があった。

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BAD RELIGON  『The New America』

ザ・ニュー・アメリカザ・ニュー・アメリカ
グレッグ・グラフィン バッド・レリジョン

エピックレコードジャパン 2000-05-24
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 グレッグ・グラフィンの憧れの存在でもあるトッド・ラングレンをプロデューサーに迎え、製作された00年発表の11作目。ここではUK初期パンクのような8ビートの曲と、切ない悲しみに満ちたバラードがメイン。今作もルーツ回帰の動きがあるが、前作とは対称的。音は軽くメロディーを重視している。グレッグ・グラフィンのボーカルもいつになくソウルフルに歌い上げている。もはやここまでくるとバッド・レリジョンらしさはない。限りなくグレッグ・グラフィンのソロに近いポップで切ない作品が、個人的にはこの哀愁が好きだ。いままで政治的な内容をおもに歌っていたバッドレリジョンが、ここではじめてパーソルな内容を歌っている。二度と戻れないささやかな過去の時間と思い出について。人間の弱い部分をさらけ出している。その切なさがぐっと来る。

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BAD RELIGON  『No Substance』

ノー・サブスタンスノー・サブスタンス
バッド・レリジョン

エピックレコードジャパン 1998-05-08
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  2ビートのメロコアから8ビートに変わり、伝統的なアメリカン・カントリー、ロックを取り入れた98年発表の10枚目。ここではメロディーや激しさよりも、重さを重視している。いつもの外に向かってアジテードする気迫がなく、地の底でうねりをあげるようなねっとりとした重さが支配している。

ところどころに、むかしのカントリーのようなコーラスを導入しているところから、グラフィンのルーツ回帰の動きが見える。やはりブレッドの穴は大きいと感じる作品だ。

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BAD RELIGON  『The Gray Race』

ザ・グレイ・レイスザ・グレイ・レイス
バッド・レリジョン

エピックレコードジャパン 1996-03-21
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 ブレッド・ガーヴィッツが脱退し、製作された96年発表の9枚目。当時、グレッグは学者になる夢を捨て、バンドを選んだ。それなのにバンドを捨て、レーベルを選んだブレッドが許せなかったという。本来バッド・レリジョンというバンドは、ブレッドとグレッグの2人の共同作業で曲を作ってきた。それが信頼できるパートナーを失った。大いなる不安を感じながらも、ブレッドを見返してやろうという気持ちで製作されたのが、この『グレイ・レース』だ。プロデューサーに元ザ・カーズのリック・オケイセックを起用。2ビートの激しい曲もある、激しく、力強く、爽やかなメロディック・ハードコアだ。東海岸特有の湿ったメロディーが印象的で、ここではブレッドの代わりに加入したブライアン・ベイカー(元マイナー・スレット、ダグナスティー、どちらも東海岸の伝説のハードコアバンド)の個性がいかんなく発揮されている。

 賛否両論ある作品だが、ぼくはこの作品が好きだ。とくに重い2ビートのメロディーが独特の“ゼム・アンド・アス”は今までなかったタイプの曲だし、“パンク・ロック・ソング”では、貧困層の悲しみと怒りを歌い、メジャーでもパンクの反逆精神を示した。いままでとは違ってテイストのメロディック・ハードコアだが、性急なスピード感と激しさは失われていない。

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バッド・レリジョン 『ストレンジャー・ザン・フィクション』

Stranger Than FictionStranger Than Fiction
Bad Religion

Atlantic / Wea 1994-09-06
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 ついにメジャーデビューをはたした94年発表の8作目。当時アメリカでは、アンダーグランドミュージックだったパンクが盛り上がり、この年にはグリーンディの『ドゥーキー』が1000万枚売り上げ、オフスプリングの『スマッシュ』も700万枚売れた。NOFX、ランシドなどのパンクバンドも有名になり、パンクが一大ブームの兆しをみせていた。バッド・レリジョンもその流れに乗り、メジャーデビューをはたすことになった。当時まだメジャーとインディーの垣根は大きく、ハードコアシーンの重鎮であったバッド・レリジョンがメジャーへ行くことを周囲はセルアウトと捉え、否定的な意見が多くをしめていた。

 だがバッドレリジョンはメジャーへ移籍しても、変わらなかった。政治的な歌詞もさることながら、アティチュードのスタンスも、パンク精神を貫いた。

 そんな状況で発表された『ストレンジャー・ザン・フィクション』は、2ビートのメロディック・ハードコアに変わりはない。だがどこかオルタナティヴ・ロックを意識したサウンドになっている。いままでのバッドレリジョンは外へ向かって激しくアジテードするバンドであった。それが今回、凍える寒さのような張り詰めた緊張感がアルバムを支配し、内面へ向かった曲も存在する。

 当時まだメジャーの世界では、グランジの残滓が残り、どのバンドも内面的な暗さを表現していた。バッド・レリジョンもプロデューサー、アンディ・フォレスの手によって、内面性という、新しい表現が加えられた。それによって、2ビートのメロコアという枠の中でヴァラエティーに豊かに仕上がっていた。表現の幅も広がった。パンク精神を保持しつつメジャーへ挑戦した意欲作だ。

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BAD RELIGON  『Recipe For Hate』

レセピ・フォ・ヘイトレセピ・フォ・ヘイト
バッド・レリジョン

エピックレコードジャパン 1995-01-02
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 劇的に変わった93年発表の7作目。異色な作品。ブレッドの「過去に例がないくらい、いろんなことに挑戦した最も多彩なアルバム」という発言どおり、前作の変化をさらに突き詰め、実験性に富んでいる。伝統的なアメリカンロックのスライドギターなどを導入し、激しさよりも重さを重視し、いままでなかったスタイルの曲が目立つ。基本的には、ハードエッジなギターの曲と、カントリー調のさわやかな曲の2つに分かれている。パンクの枠をはみ出ない限りのいろんなことにチャレンジしているが、その試行錯誤が“アメリカン・ジーザス”という名曲を生んだ。この曲だけでも聴く価値のある作品だ。

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BAD RELIGON  『Generator』

ジェネレイタージェネレイター
バッド・レリジョン

エピックレコードジャパン 1995-01-02
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 92年発表の6枚目。前作『アゲインスト・ザ・グレイン』で理想とするサウンドが完成したためか、ここでは実験的な試みが目立つ。基本的なサウンドは変わっていないが、ドラムはスピード感を落とし、変装的なリズムを取り入れている。ハードロック風のギターを取り入れ、メロディーに重点を置いた。初期のような攻撃的な曲もあれば、西海岸パンクのような爽やかで8ビートの曲、カントリー調の曲などバラエティーに富んでいる。この作品から明るい曲も加わり、このあとの後期は前3部作と、『ジェネレータ』で確立したスタイルがメインになっていく。

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BAD RELIGON  『Against The Grain』

アゲインスト・ザ・グレインアゲインスト・ザ・グレイン
バッド・レリジョン

エピックレコードジャパン 1995-02-01
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 90年発表の5作目。神聖なる3部作の3番目。バッド・レリジョンの最高傑作であり、個人的にはこの作品が一番好きだ。“サファー”で確立したスタイルが、“ノー・コントロール”で激しさとスピードに磨きをかけ、この作品でメロディーに円熟味を増した。2分代の短い曲に、美しいメロディーとタイトなコードが合わさるギターサウンド。死に急ぐように性急なドラム。メロディーラインを強調したボーカルと爽やかなコーラス。メロディー、スピード、激しさのバランスが極限に近い位置でと研ぎ澄まされ、バッドレリジョン流ハードコアが、ここに極め完成された。とくに激しさとスピード感が増していく3曲目から5曲への流れ、そして“アナスィーザー”へたどり着く曲構成は、もはや芸術の域に達している。ぼくはいまでもこの流れをヘヴィーロテーションで聴いている。この切迫感と切なく激しいメロディーが、心地よく、最高だ。

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BAD RELIGON  『No Control』

ノー・コントロールノー・コントロール
バッド・レリジョン

エピックレコードジャパン 1995-04-21
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 89年に発表された4作目。神聖なる3部作の2番目にあたる。前作よりも激しくスピーディー変化した。とくにボーカルは、フォーク、カントリーの歌い方を導入し、楽曲のアレンジも、もっともバッド・レリジョンらしさを感じる。前作で確立した速い、激しい、メロディックのサウンドスタイルを、この作品でさらに高め、極めようとしている。

 このアルバムから数多くの曲が現在もなおライヴで演奏されているが、ぼくがとくに好きなのは“ユー”。そこには誰もが理想とする幸せな国。だが現実は、その国への行き場所がわからないし、驚くほど憎しみに満ちている。理想郷へたどり着けないもどかしさや切なさがなんとも胸にしみる。

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BAD RELIGON  『Suffer』

サファーサファー
バッド・レリジョン

エピックレコードジャパン 1995-04-21
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 88年に発表された3作目。アメリカでは、神聖なる3部作の1番目とも呼ばれている。当時アメリカのハードコアは衰退の方向に向かっていた。そんな状況のなか、速い、激しい、メロディックの3拍子で、バッドレリジョンのサウンドスタイルを確立した。ハードコア界に旋風を巻き起こした。1Stのような扇情的な攻撃性は押さえられ、一歩引いた思慮が支配している。まだこの時点ではスピードやメロディーよりも、粗削りなギターコードのほうが目立つが、とく名曲“サファー”は、メロディーがいい。これからバッド・レリジョンを聴く人にはお勧めの作品だ。

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BAD RELIGON  『HOW COULD HELL BE ANY WORSE?』

ハウ・クッド・ヘル・ビー・エニィ・ワース?ハウ・クッド・ヘル・ビー・エニィ・ワース?
バッド・レリジョン

ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル 2004-06-02
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 81年に発売されたデビュー作のデジタルリマスター盤。その内容は81年発表のデビューEP『1StEP』から、1Stアルバム『ハウ・クッド・ヘル・ビー・エニィ・ワース?』と、2ndEP『バック・トゥー・ザ・ノウン』の全曲と、コンピレーションアルバム『パブリック・サービス』から3曲、全28曲が収録されている。

 81年当初、アメリカのアンダーグランドシーンは、ハードコアが席巻していた。退廃的なアティテュードのジャームス、肉体的でバイオレンスなブラッグ・フラッグ、ポリティカルでシニカルなメッセージを掲げたデッド・ケネディーズなど、アメリカ西海岸は暴力的で過激な思想のバンドたちで盛り上がっていた。

 そんなシーンにシンパシーを感じ、憧れたブレッド・ガーヴィッツとグレッグ・グラフィンは、アメリカ保守主義の欺瞞をあばき、攻撃、反抗する目的でバッドレリジョン(悪い宗教)は結成された。そしてハードコアシーンで活動を始めた。

 デビューEPは、ジャームス、ブラッグ・フラッグ直系のごつごつしたハードコア・サウンド。84年発表のEPは、ブレッド・ガーヴィッツが参加していないためか、ギターの厚みが乏しく、若干、迫力に欠ける。コンピレーションの曲は、スピード感こそないが、ノイジーで激しい。

 そしてこの作品のメインである『ハウ・クッド・ヘル・ビー・エニィ・ワース?』は、荒々しく挑発的なうねりを上げるギターが、怒りを叩きつけて進んでいく。全体に重く攻撃的なサウンドだ。扇情的で攻撃的なハードコアで、アグレッシヴ。現在も歌われている“ファック・アルマゲドン”やバイオハザードのカヴァーでも有名な“ユー・ゴナ・ダイ”などの名曲も収録されている。

 歌詞は重大の若者が感じるような直截的な怒りに満ちている。保守主義への怒りや自分たちを縛り付ける社会システムへの反発がおもな内容だ。

 当時はまだメロディックギターパートはなく、さほどオリジナルティーは感じられない。だが、メロディックなボーカルスタイルは、この当時から彼らしか存在しなかった。バッドレリジョンの初期衝動とは怒りと激しさ。作品を重ねるごとに思慮深さを増していくが、それらの要素がぶちまけているのは、この作品だけ。

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THE HIGHER 『Star is dead』/ザ・ハイヤー 『スター・イズ・デッド』

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 03年に発表された5曲入りのデビューEP。初めて録音したバンドらしく、音も悪ければ、初々しい。ニルヴァーナーの静から激情していく展開にガンズ&ローゼスのリフを合わせたサウンドだ。後年、彼らの特徴となるヴァラエティーの豊かさとポップさは、まだこの時点ではない。明るさが全くといっていいほどないのが特徴的だ。まだバンドとしての方向性が定まっていないし、ただ純粋に好きなオルタナティヴなロックバンドを自分たちなりにアレンジしたという意識を感じる。未熟さは残る作品だが、彼らのルーツはオルタナティヴにあるという意味では好感が持てる。それにしても『スターは死んだ』というタイトルはすごい。オルタナ魂を感じる。


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BOYS LIKE GIRL 『LOVE DRUNK』

ラヴ・ドランク(期間生産限定)ラヴ・ドランク(期間生産限定)
ボーイズ・ライク・ガールズ テイラー・スウィフト

SMJ 2009-09-02
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このバンド、ピュアさを売りにしているのかと思っていたけど、初来日ライヴをみて印象が変わった。80年代のハードロックバンドのような格好をして、パワフルな演奏。けっしてGパンに普通の格好をしたエモ野郎ではなかった。

エモにこだわりがないためか、09年発表の2作目ではデジタル/ダンスエモに変化した。ピュアで青く微笑ましかった前作と比べると、デジタルな音がゴージャースにピュンピュン飛び交っている。そこにハードロック派手なギターを加味。大人しさがアクティヴに変わった。

純粋で透明な気持ちこそ薄れたが、未来への希望、キラキラ輝いている楽しさは変わらない。一歩引いた大人びた歌い方を身に付けている。持ち前のピュアさがなくなってちょっと残念だが、大胆な変化に挑んだ意欲作だ。

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