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ライバル・スクールズ 『ペダルズ』

PedalsPedals
Rival Schools

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 11年発表の2作目。じつに9年ぶりの作品。10年に再結成ライヴを果たしたが、どうやらその前からアルバムを発表する構想があったようだ。だがツアーを重ねるうちに、お互いの成長と長所が分かり、もっと熟考を重ねたほうがいい作品になると感じたのではないか。だからこれほど時間がかかったのだろう。

 基本的にはオルタナティブ・ロック。けっしてポスト・コアの重さはない。そういった意味では前作とコンセプトは変わらない。だがサウンドは大きく変化した。彼らの特徴であるストップ&ゴーや変則的なリズムがなくなり、代わりにフレーズの切り貼りや明暗のメリハリがあるサウンドが全体を支配している。クイックサンド時代からウォルターの特徴である地響きのようなうねりのギターコードの曲もあれば、イアン・ラヴのキラキラ光るメロディーが特徴の曲もある。朝日が昇っていくような至福に満ちた感情と、混乱した内面世界のような暗さ。そんな2人の違った個性をそん色なく交互に並べた。そういった部分では、前作よりも個々の個性が発揮された作品といえるだろう。

 今作では最新のハードコアやスクリーモなどの流行を取り入れていない。いまどきのサウンドではないが、でも古さは感じない。その理由は取り入れているものが、インストだったり、自然をフィーチャーしたフレーズだったり、廃れることのない普遍的なメロディーを取り入れているからだ。

 しかも支配している感情も、路地裏でひとり寒さに凍え震えているようなみじめさから、適度な孤独と悲哀、控えめな明るさと暗さなど、いろんな表情を見せている。重くなく適度にライトに仕上がっている。

 前作ではハードコア出身でアンダーグラウンドを意識しすぎるあまり、余計な力が入っていた。9年間という歳月が、ウォルターの変則的なリズムとヘヴィーなサウンドであることというこだわりを、棄てることに成功した。自分自身を素直にさらけ出し、イアンの個性も受け入れ、いい意味で柔軟で開けた作品に仕上がった。

 個人的には最高傑作にあげたい。アレンジを煮詰めるあまりどこか息苦しさのあった前作と比べると、純粋に音楽を楽しんでいる姿があるから。今作ではここにこのフレーズを入れるといい曲になるのではという視点で作られている。だから、すっと心に染み込んでくる。肩の力を抜くことによって最高傑作に仕上がったのだ。


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