プロフィール

  •    宮本 一高         (みやもと かずたか)
                                        音楽ライターを目指しているものです。EAT MAGAZINEやDOLLなどで執筆をしておりました。おもにエモ、ハードコア、スクリーモ、メロディックパンクを中心に取り上げております。自分が感動した音楽を、積極的に紹介していきたいと思いますので、よろしくお願いします。 

スポンサードリンク


« ダイアクリティカル | トップページ | MY CHEMICAL ROMANCE 『I BROUGHT MY BULLETS,YOU BROUGHT ME YOUR LOVE』 »

2012/04/05

プッシー・ライオット『ディス・トロイ』

1486943777_l

 ロシアのパンクバンド、プッシー・ライオットの06年に発表された公式デモ。どうやら彼女たちはまだ正式なアルバムをリリースしていないようだ。ここで発表された曲は無料ダウンロードが可能な曲だ。まず初めに彼女らの活動から。結成は04年。ギター&ボーカルのカテリーナとベースのアナスタシア、ドラムのルイサによってロシアでバンドは結成された。彼女らはLGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジャンダー)の活動家で、アメリカのフェミニストパンクバンド、ビキニ・キルとRiot Grrrlに影響を受け、パンク・バンドをやろうと、結成されたという。原色に統一された露出度の高いワンピースと、銀行強盗が覆る目出し帽という強烈なインパクトのあるバンドコスチュームをまとって、バンド活動を始めた。

 そして今年の2月21日に大統領の再選を狙う反プーチン運動の一環として、ロシア正教の大聖堂で、反プーチンを歌ったゲリラライブを敢行したため、3月3日にメンバーが逮捕された。そして政治犯として7年の懲役の裁判がかけられているという。上記の理由で、現在活動が困難な状況にあり、ライヴ活動やリリースの予定が当分ないという。

 その06年に発表されたデモだが、アグレッシヴで扇情的な初期パンク。ノイズまみれのひしゃげた音で、演奏はけっしてうまいとはいえない。だがそこにこめられている社会に対する怒りや攻撃性は、尋常ではないエナジーを放っている。ワンコードを執拗に繰り返し暴力心を煽るギター。音域がずれ地響きのように響くベース。ヒステリックな叫びをあげる甲高い声女性ボーカル。そしてすべてロシア語で歌われているプーチン批判や女権獲得を歌った歌詞。そこには政治的な怒りを通り越した、狂気を感じる。けっしておしゃれとはいえない原色のワンピースに銀行強盗の目だし帽。一見コミカルな笑いを感じるが、そこには笑いを誘いながらも人を殺しているような感覚があり、恐怖を感じる。

 サウンドのインパクトといい、パフォーマンスとしても、日本で例えるならスターリンのように強烈なインパクトを感じる。だが、とことん嫌われることに徹したスターリンとは違い、笑いながら恐怖に陥れるは、彼女たちならではのもの。これはひさびさにパンクを感じるた。

                        こちらからダウンロードできます。



« ダイアクリティカル | トップページ | MY CHEMICAL ROMANCE 『I BROUGHT MY BULLETS,YOU BROUGHT ME YOUR LOVE』 »

P」カテゴリの記事

パンク」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/58179/54393134

この記事へのトラックバック一覧です: プッシー・ライオット『ディス・トロイ』:

« ダイアクリティカル | トップページ | MY CHEMICAL ROMANCE 『I BROUGHT MY BULLETS,YOU BROUGHT ME YOUR LOVE』 »

スポンサードリンク


無料ブログはココログ

スポンサードリンク