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ホット・ウォーター・ミュージック  『ノー・ディヴィジョン』

No Division (Reis)No Division (Reis)
Hot Water Music

No Idea Records 2008-10-28
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 99年発表の4作目。前EPでパンク路線に変更した彼らだが、ここではさらに強化されている。シック・オブ・イット・オール系のハードコアから、シンガロング・スタイルのボーカル、カントリーのようなメロディー、トライバルなドラムにいたるまで、いろいろな要素を取り入れている。

 前作で彼らの歌詞は内省から外の世界へと変化を見せたが、ここではさらなる広がりを見せている。たとえば“フリー・レディオ・ゲインズビル”では、<権威を根絶するために、自身を嫌悪を高く保持する/完全な誓約(私たちの道は自由だ)/権利を望む少数の解放>と歌い、“アワ・ワン・ウエイ”では、<我々はいくつかのリアルな困難な時代を見てきた/海のどこかに巻き込まれて、海洋や嵐にさ迷ったとしても、我々自身の家に帰る道を見つける>と、比喩を交えながら、自分たちが過酷な状況を乗り切ってきたことを歌っている。過酷な状況でも自分の信念を貫くストイシズム。権威への反抗。苦悩を抱えた仲間へ送るファイトソング。その姿勢はまさに闘争的なパンクといえる。

 歌詞の内容に比例するようにサウンドも熱い。シンガロングするボーカルからは、猪木のようなビンタされ気合いを注入されるような活力を感じることができるし、カントリーのようなメロディーと小気味よく疾走していくスピード感からは、爽やかで牧歌的な開放感がある。前作までのうじうじとした迷いが吹っ切れ、スコーンとまっすぐに突き抜けている。

 この外へ向かっていくパンクサウンドからは、勇気とパワーをもらえる。新しく生まれ変わった彼らのすばらしい作品だ。

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