プロフィール

  •    宮本 一高         (みやもと かずたか)
                                        音楽ライターを目指しているものです。EAT MAGAZINEやDOLLなどで執筆をしておりました。おもにエモ、ハードコア、スクリーモ、メロディックパンクを中心に取り上げております。自分が感動した音楽を、積極的に紹介していきたいと思いますので、よろしくお願いします。 

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2014/06/21

Taking Back Sunday (テイキング・バック・サンデイ)  『Happiness Is (ハッピネス・イズ)』

Happiness IsHappiness Is
Taking Back Sunday

Hopeless Records 2014-04-01
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 14年に発表された6作目。じつに3年ぶりとなる作品。6作目となると円熟期に突入し、マンネリが続き、倦怠ぎみになりがちになる。だが海外からの評価が高い作品に仕上がっている。前作『テイキング・バック・サンディ』は、自らのバンド名を関し、原点回帰の意味合いが強い作品だった。そういった意味では、2作目と5作目のミドルテンポのスピード感と、荒々しいギターのパンク・サウンドを今作もベースにしている。とくに変わった部分をあげれば、メロディーの変化とスクリームがなくなった部分にある。とくに変わった部分はメロディーだ。前作は激しさとクールさという2面性がいったりきたりするサウンドで、激しいギターコードの隙間を一筋の光が刺すようなメロディーが魅力的であった。今作ではそのメロディーの部分にスポットをあて進化させている。

 今作は、アルバム・タイトルの『ハッピネス・イズ』にあるように、至福感がテーマになっているようだ。今作ではさまざまな形のハッピネスを表現している。たとえば“フリッカー,フェイド”では、蜃気楼のようなスライドギターの奥底でひっそりと響く洞窟で落ちる雫のようなアンビエントなメロディーが印象的で、“オール・ザ・ウェイ”では、夜空の星々のようにキラキラ光るロマンティックなギターのメロディーを展開している。“ビート・アップ・カー”では、尺八のような落ち着いた音色が、暗がりにまどろむような大人のムーディーな雰囲気を作っている。そして“ナッシング・アット・オール”は子守唄のようにささやく癒しにあふれた歌声が魅力だ。

 アルバム全体を通して感じられるのは、都会的な洒脱なクールさをベースにした至福感や、おしゃれに酔うようなロマンティックな気分、大自然の空気を吸うような癒しなどだ。それが彼らの提示するハッピネスの形なのだろう。その落ち着いた雰囲気は、前作の熱量や衝動などとは対極にあるサウンドを展開している。そういった意味では、今作も新しいことにチャレンジしているのだ。

 その新しい音楽を作る意欲が倦怠気味にならなかった理由だろう。彼らが表現したい感情や演りたいサウンドというモチベーションがある限り、彼らはまだ健在なのだ。安定した良作といえる作品だ。

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