プロフィール

  •    宮本 一高         (みやもと かずたか)
                                        音楽ライターを目指しているものです。EAT MAGAZINEやDOLLなどで執筆をしておりました。おもにエモ、ハードコア、スクリーモ、メロディックパンクを中心に取り上げております。自分が感動した音楽を、積極的に紹介していきたいと思いますので、よろしくお願いします。 

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2016年1月

2016/01/26

Forced Order(フォースド・オーダー)  『Retribution (レトリューションEP)』

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 ハードコアの老舗レーベル【レボレイション・レコーズ】に移籍して14年に発表された4曲入り2作目のEP。ここでは4曲すべてが異なるアプローチを展開している。前作との違いは、性急なスピードとスローな緩急を使った曲や、ノイズなどのバラエティー豊富なサウンドを展開している部分にある。

 1曲目の“レトリューション”は沈黙を破る地響きのようなベース音と、重く闘争心を煽るギターコード、カルトなギターソロが絡み合うスピーディーなオールドスクール・ハードコアを展開。スラッシュメタルからの影響が強いダークで怪しげな雰囲気を想像させるイントロの2曲目の“ジノシス”。ドスの効いた迫力ある怒声を張り上げるボーカルと、おいコーラスで男くささと団結信をさらに強調し、これまたスピーディーなサウンドを展開している3曲目の“スパマシー・フォーレン”。魔界の沼地を彷徨うようなノイズの砂嵐の4曲目の“Ekloh”。と、カルトな要素やハードコアという枠を堅持しながらも、いろんなことにチャレンジしているのだ。気迫に満ちた性急なスピードと妖艶なメロディーとのコントラストがすばらしい作品だ。

2016/01/25

Forced Order(フォースド・オーダー)  『Eternal War(エターナル・ウォーEP)』

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 ソウル・サーチ、トウィッチング・タングス、ディスグレイス、ハーネスなどのメンバーによって結成されたフォースド・オーダーの14年に発表された8曲入りのデビューEP。

 インテグリティー、 イン・コールド・ブラッド、リングウォ-ムなどのバンドからの影響を受けて始めたらしいが、総じてスピーディーで重くグルービィーなハードコア。イン・コールド・ブラッドに影響を感じるのは、重く金属的でグールィーなギターのリフ。カルト的なメロディーのギターソロからは、インテグリティーからの影響を感じる。そしてピップホップの要素が混ざったボーカルの歌い回と矢継ぎ速に繰り広げられるスピード感からは、リングウォームの影響を感じる。90年代のグルーヴィーで金属質なニュースクール・ハードコアを、スピーディーに進化させたサウンドなのだ。

 普段はソウル・サーチ、トウィッチング・タングス、ディスグレイス、ハーネスという異なるバンドで活動している彼らがこのバンドを結成した理由は、おそらく4つのバンドのケミストリーを期待して、このバンドを結成したのだろう。カルト的とデス的な要素はトイッチングとディスグレイス。スピード感はハーネス。ボーカルの歌い回しはソウル・サーチ。ソウル・サーチ、トウィッチング・タングス、ディスグレイス、ハーネスという4つのバンドの個性と、インテグリティー、 イン・コールド・ブラッド、リングウォ-ムという3つの影響を受けたバンドの部分とが、混ざり合ったサウンドを展開しているのだ。

 サウンド的にはいろいろな要素が混ざっているが、アティードは前者のバンドとは全く異なるスタンスを貫いている。ここには悪魔崇拝や死神を崇めるようなカルト的な要素はない。あるのは社会に対して攻撃的であるアグレッシヴなハードコアだ。怒りの言葉を捲くし立てる気合の入ったボーカルと、苛立つ性急なスピード感、怒りを叩きつける金属的なギターサウンドからは、このバンドが反体制側のスタンスに立って、怒りや不満をアティテュードに掲げていることが理解出来る。これはメルファンクションとは異なる別のアプローチからのニュースクール・ハードコアの進化系なのだ。

2016/01/17

Red Death (レッド・デス)  『PERMANENT EXILE (パーマメント・エグザイル)』

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コーク・バストのボーカル、ニックを中心に、ジェネサイド・パクト、ピュア・ダイジェスト、インテントなどのメンバーで結成された、ワシントンDC出身のハードコア・バンドの15年に発表されたデビュー作。アメリカではクロスオーバー、スケート・スラッシュ・ハードコアやDCファイト・メタルという呼び方をされているが、彼らのサウンドとは、オールドスクール・ハードコアにスラッシュ・メタルをクロスオーバーさせたサウンド・スタイルだ。

ベースにあるのはマイナースレットのワシントンDCの伝統を受け継ぐ、高速スピードなオールドスクール・ハードコア。そこにスラッシュメタルのリフやテクニカルなギターフレーズを合わせた。折衷度でいえば、ハードコアが4、スラッシュメタルが6ぐらいの割合か。苛立ちをはき捨てるような怒声交じりのボーカルからは、シック・オブ・イット・オールからの影響を色濃く感じ、スレイヤーばりのザクザク刻む怒りを煽るような扇情的なギターのリフからは、シンプルでストレートになりがちなハードコアに複雑な色合いをあたえている。

歌詞は自分の弱さを克服する内容や怒りについて歌っているようだ。弱い自分を自覚し、強がってみせる。ある意味、虚勢ともとれるが、過酷な状況を乗り越える精神的な強さこそ、パンク・ハードコアだと彼らは語っている。そういったアティチュードのバンドなのだ。その挑発的な姿勢と怒りや苛立ち焦燥感がサウンドから満ち溢れている。

古い要素を掛け合わせた彼らのサウンドは、今までのバンドにはなかった最新型のクロスオーバー・ハードコアといえるだろう。今までありそうでなかったハードコアの新しいサウンドといえるだろう。

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