プロフィール

  •    宮本 一高         (みやもと かずたか)
                                        音楽ライターを目指しているものです。EAT MAGAZINEやDOLLなどで執筆をしておりました。おもにエモ、ハードコア、スクリーモ、メロディックパンクを中心に取り上げております。自分が感動した音楽を、積極的に紹介していきたいと思いますので、よろしくお願いします。 

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2016年5月

2016/05/13

Gospel (ゴズペル) 『 The Moon Is A Dead World (ザ・ムーン・イズ・ア・デッド・ワールド)』

Moon Is a Dead WorldMoon Is a Dead World
Gospel

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05年に発表されたデビュー作にして最後の作品。コンヴァージのギタリスト、クルト・バルーによってプロデュースされた作品で、世間ではスクリーモとして認知されている。

05年といえばユーズドやサーズディ、アトレイユなど、メタルから進化したスクリーモが席巻していた時代だ。そんなサウンドスタイルが流行していたときに、彼らはハードコアから進化したスクリーモで、周りとは違ったサウンドを展開していた。

その彼らのサウンドスタイルとは、スクリーモの絶叫に、エモーショナル・ハードコアのナイーブなメロディーやプログレの壮大な世界観を取り入れた。スクリーモとプログレの折衷スタイルのサウンドなのだ。

12弦ギターが作り出す音が反響するメロディーに、変則的でトライバルな独特のリズムをたたくドラム、9分からなるプログレの壮大な曲に、ジミヘン的なくるくると性格が変わるギターの要素を加えた楽曲には、エクスペリメンタルで独特な世界観を追求している。そこには勢いと衝動に満ちあふれながらも、怒りと悲しみと寂しさが入り混じった感情が支配している。神経質で孤独に満ちあふれたメロディーと、限界を突き抜けるような衝動と憤りに満ちあふれたスクリームの調和には、
ダンテの神曲のような特異で孤高の芸術性すら感じる。

9分を超える遠大な曲もありながらも、衰えることのない勢い。スクリーモのなかでも独特な作品なのだ。

2016/05/05

City Of Caterpillar (シティー・オブ・キャタピラー)

City of CaterpillarCity of Caterpillar
City Of Caterpillar

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02年に発表されたデビュー作にして最後の作品。エモからスクリーモ、カオティック・ハードコアにシーンが変わっていく過程に現れたバンドで、そのサウンドは現在ではリアル・スクリーモと呼ばれている。

このバンドもジュリアと同様に、テキサス・イズ・ザ・リーズンに影響を受けたエモーショナル・ハードコアをさらに過激なサウンドへと進化させたバンドのひとつだ。このバンドの特徴はアップダウンするエモのサウンド形態に、不気味な静寂のメロディーが延々と続く中期ソニックユースのサウンドスタイルや音が反響する幻想的なスライドギターなどの要素を加えた部分にある。

不気味な静寂のなかにキラリと光る万華鏡のように幻想的で美しいメロディーと、洪水のように襲いかかるノイズギターの音の壁。激しさと静かさが交互に繰り返されるサウンドには、渡ることのできない川の岸辺で一人ぽつんとたたずんでいるような寂しさが漂っている。対岸にある華やかで人の賑あう世界。そこにたどり着くことのできない寂しさや悔しさ。そんな感情がどことなく漂っているのだ。

この暗く陰りのある美しさは、後世のバンドに多大な影響を与えた。初期スクリーモのなかでも独特な世界観を持ったバンドといえるだろう。

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