プロフィール

  •    宮本 一高         (みやもと かずたか)
                                        音楽ライターを目指しているものです。EAT MAGAZINEやDOLLなどで執筆をしておりました。おもにエモ、ハードコア、スクリーモ、メロディックパンクを中心に取り上げております。自分が感動した音楽を、積極的に紹介していきたいと思いますので、よろしくお願いします。 

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2018年4月

2018/04/29

T.O.S 『DEMO』

Cover


ニューヨークはロングアイランド出身のハードコアバンドの4曲入りのデビューデモ作品。近年ハードコア界では、FORCEDORDER(フォースオーダー)やPOWERTRIP(パワートリップ)などのバンドに代表されるように、スラッシュメタルとオールドスクールなハードコアをクロスオーバーさせたサウンドが、一部トレンドになっている。

彼らもそのシーンの一翼を担うバンドだが、ほかのクロスオーバーバンドとの決定的な違いは、S.O.Bなどの日本のハードコアに色濃い影響と、ロングアイランド特有の雰囲気を保有した部分にある。骨太でメタルのようなメロディーラインのあるギターサウンド。叫びとハイトーンの中間にある咆哮ボーカル。

そのロングアイランド特有の雰囲気とは、“自分に屈する”や“殺すために行く”、“あなたは何も感じない”“魂を取る”など、シンプルな単語で簡潔な歌詞に代表される、パラノイアックな世界のことだろう。偏執的でムンクのような芸術性。それがこのバンドの個性といえるだろう。ちなみにバンド名であるT.O.SとはTaking Of Soul(魂を取る)という意味だ。

こちらからダウンロード可能

2018/04/21

World of Difference (ワールド・オブ・ディファレンス)  『DEMO』

World_of_difference_demo_cover

ワシントンDC出身のストレート・エッジ・バンドで、元MINDSET(マインドセット)のメンバーによる新バンド。18年に発表されたでも音源。マインドセットはCHAIN OF STRENGTH(チェイン・オブ・ストレングス)やYOUTH OF TODAY(ユース・オブ・トゥディ)の影響が強いユースクルー系ハードコアだった。

新バンドでは、MINOR THREAT (マイナースレット)直系のスピーディーでタイトなハードコアを中心に、ユース・オブ・トゥディから影響を感じるストップ&ゴーや、力強く熱いOiコーラスを合わせたサウンド。

バンドが変わっても、彼らの根幹となしているアティテュードに変わりはない。今作でもストレートエッジ思想は健在。歌詞の内容は、ドラッグや酒のせいで命や友達を失う自己破滅の怖さなど。欲望を捨て自己制御し、自制や節制の大切さと説いている。人を破滅させるドラッグや酒などへの怒りと、修道士のように、欲望を捨て、真理を追究していくストイックな姿勢がこのアルバムにはある。決して目新しさのないサウンドだが、熱い気持ちにさせる作品だ。

こちらからダウンロード可能

2018/04/12

Twitching Tongues (トゥィッチング・タングス) 『Gaining Purpose Through Passionate Hatred (ゲイニング・パーパス・スルー・パッショネイト・ヘイトレッド)』

Gaining Purpose Through Passionate HatredGaining Purpose Through Passionate Hatred
Twitching Tongues

Metal Blade 2018-03-08
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18年に発表された4作目。大手インディーレーベルであるメタルブレイドに移籍した前作は、土臭いサザンロックやストーナーロックをベースに、ハスキーなボーカルと、キリスト教の葬式音楽のような不吉で神秘的なオルガンの音を合わせた死の匂いが漂うサウンドを展開していた。

今作でもそのサウンド路線に変わりはない。前作との違いを挙げるのなら、厳かで緊迫した静謐な空気がなくなり、ストーナー度が増した作品に仕上がっている。

ヘヴィーで荒々しいギターを中心としながらも、静寂のためやハスキーで厳かな甘美のコーラスを加えたドラマティックな展開。そこには天国へと召されるような甘美な雰囲気を作り出している。

彼らの一貫してテーマである“死”のあり方や、死生観は今作でも掲げられている。前作まではキリスト教世界の死神や悪魔崇拝など、西洋独特の死生観がテーマであった。今作では日本の切腹など、多文化の独特な死生観を取り上げている。

そこにあるのは責任を取るための死。恐怖のない積極的な自殺。死をも恐れない勇敢な姿勢。死ぬための場所を探している武士道。西洋人から見れば奇異に映る死の形を、今作では取り上げているのだ。

ストーナー(酩酊状態)を死への陶酔と恍惚に導きだしたメタルサウンドは、相変わらず彼しかない独特な個性がある。今作もいい作品だ。

2018/04/06

Combust(コンバスト) 『Demo(デモ)』

Cover

ニューヨークはスタテン島を拠点としているハードコア・バンドの17年に発表された6曲入りのデモ。彼らもまたニューヨーク・ハードコアをこよなく愛し、その伝統を誇りにしているバンド。

そのサウンドは、Killing TimeやBreakdown直系の極悪ハードコア。ヒップホップの歌いまわしと、メタリックな要素は一切ないシンプルなギターが魅力のオールドスクールなハードコアだ。ニュースクール・ハードコアの先駆けとなるスローパートやOi、ヒップホップの要素を1割ほど加え、9割のベースとなるオールドスクールなハードコアに、エッセンスとして加えている。日本では極悪ハードコアと呼ばれた不良の匂いがするギャング系のサウンドだ。

彼らもまたKilling TimeやBreakdownと同様に、アウトサイダー的なスタンスで活動している。歌っている内容は、未来への不安や恐怖、パラノイアに、夢が壊れた悲惨さなど。だがそこには最悪な状況に立たされても生き残るために戦っていく闘争心、熱さがある。熱く燃え滾っているその精神がこのバンドの魅力なのだ。

こちらからダウンロード可能

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